新型コロナウイルス感染症の後遺症(コロナ後遺症)に対して有効とされる治療法は、
A.鼻うがい、B.漢方、C.栄養療法(サプリメント、亜鉛等のミネラル)、D.rTMS、E.スーパーライザー(近赤外光による正常神経節ブロック)とEATです。
A.鼻うがい:鼻うがいは新型コロナウイルス感染症の発症予防にも効果があり、エビデンスがあります。普段から鼻うがいをする事はここで説明している慢性上咽頭炎の悪化を防ぐためにも有用です。
B.漢方:コロナ後遺症の患者さんは、新型コロナウイルス感染症後で体は疲弊しています。東洋医学的には気虚もしくは血虚という状況が考えられます(漢方と証に対する詳しい説明は省略します)。まずは補中益気湯、十全大補湯、人参養栄湯などの漢方が選択に上がるものと思っています。
その他、漢方外来などで多く処方されているものは、加味帰脾湯、香蘇散、柴胡桂枝乾姜湯、桂枝加朮附湯、竹筎温胆湯、桂枝茯苓丸の様です。症状にあわせて漢方製剤を処方します。
C. 栄養療法:アミノ酸、タンパク質、ミネラルではZnが大事と思っています。
D.rTMS:他の治療法を行っても8割までは軽快するもその先が…という患者さんにrTMSをおすすめしています。当院では聖マリアンナ医科大学病院新型コロナウイルス感染症の後遺症外来をご紹介しrTMS治療を併用していただいています。
E.スーパーライザー(近赤外光による正常神経節ブロック):以前から慢性上咽頭炎に対する補助療法で行っています。保険診療で対応しています。